自動車損害賠償保障法施行令第2条1項2号によれば、「傷害が治ったとき身体に存する障害をいう」とされています。
つまり、交通事故が原因で発生した傷害について、医学上認められた治療を行ったにもかかわらず、治療の効果が期待できなくなった状態を 症状固定 といい、この症状固定時に残っている(かつ、事故が原因の傷害と関係ある)障害のことを後遺障害といいます。
また、後遺障害は、
医学的に認められるものであること
将来的にも回復困難なものであること
である必要があります。
さらに、後遺障害は、
自動車損害賠償保障法施行令別表に列挙されている等級に該当するものであり
労働能力の喪失を伴うものである
必要があります。
人の体には、頭、頚、顔面(目、耳、口)、腰、手足、骨、内臓、脊柱などたくさんの部位があります。
同じ部位でも、たとえば、
手といっても、
手の指の骨を一部失ってしまう場合
手指関節を屈伸できなくなってしまう場合
手の関節に機能障害(一定以上可動域が制限される)が残ってしまう場合
手に、目につく傷あとが残ってしまう場合(顔に傷あとが残ってしまうケースもあります。)
目といっても、
視力が低下する
失明する
眼球に著しい運動障害が残る
口といっても、
歯に歯科補綴を加える
咀嚼(そしゃく)機能障害や言語機能障害が残る
など、障害も様々なものがあります。
さらに、同じような障害でも、たとえば、
視力や聴力の低下にも程度が、補綴を加えた歯の本数が多い場合が、下肢の短縮でも、短縮の程度が医学的に説明可能な程度の(又は他覚的に証明できる)神経系の障害がある場合でも、それが、労務が制限される程度まで至る場合や、不可能となる場合があるでしょう。
自動車損害賠償保障法施行令は別表で、このような様々な部位の他種の後遺障害について、その障害の程度もふまえ、等級分けをしています。
この等級は、重いものから順に1級から14級まであります。
後遺障害等級の認定を行う時期は症状固定後です。後遺障害等級認定を受けるためには、症状固定後、医師に後遺障害診断書を書いてもらうことになります。
後遺障害等級認定の申請手続ですが、自賠責保険会社に対して行う場合(被害者請求)と任意保険会社に対して行う場合(事前認定手続)があります。後遺障害等級の認定は、損害保険料率算出機構というところが行います。
損害保険料率算定機構による審査は、通常、医師が作成した後遺障害診断書や画像(レントゲン写真・MRI・CTなど)などに基づいて行われます。
ただ、実際には被害者の症状に相当する後遺障害等級認定されていない(等級に該当しないというケースもあります。)と思われるケースが残念ながら少なくありません。
そのような認定になった原因は個々のケースによっても異なるでしょう。ただ、いえることは、事故に遭った直後から、自分の体で痛いところ、おかしいところについて、医師対し、はっきり、誠実に、細かく伝え、必要な検査を行ってもらうことがまずは大切でしょう。
自分の体の異変に自分が気づかなければ、身内に観察してもらうことも考える必要があるかと思います。自分の口からうまく伝えることが難しいなら、メモを書いて医師に渡すことも1つの方法であるといえます。
等級の認定について不服がある場合、異議申立を行うこともできます。
後遺障害等級認定や異議申立は、決して簡単な問題ではありません。
等級認定について、少しでもお悩みや不満がある方は当事務所にご相談ください。

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