取引継続中であったとしても、与信管理を怠るべきではありません。与信限度をこえるような納品は避けるべきです。取引継続中の信用調査も怠らないようにしましょう。取引先の役員や物的設備に変更があるなどの情報を素早く取得することができるよう、日頃から心がけておくことが大切です。
取引継続中、債権の管理も怠らないようにしましょう。注文をうけた商品が納品されているか、納品した分の代金の支払いがあるかなどを常に把握しておく必要があります。
《消滅時効》
債権管理で重要なのは消滅時効に気をつけることです。商行為によって生じた債権は、原則として、5年間行使しないときは時効により消滅します。ただし、債権の種類によっては、消滅時効にかかるまでの期間が短いものがあります。
例を挙げると、以下の債権は、以下の期間行使しないと(又は経過したとき)時効消滅します。
消滅時効は権利を行使することができる時(たとえば、期限の定めある債権は、「期限が来た時」が権利を行使することができる時です。)から進行します。
・工事請負代金債権は3年間行使しないとき
・生産者、卸売商人、小売商人が売却した産物又は商品の代価に関係する債権(たとえば売掛代金債権など)は2年間行使しないとき
・運送賃に関係する債権は1年間行使しないとき
・運送取扱人の委託者又は荷受人に対する債権は1年経過したとき(運送人の債権もです。)
《時効中断》
時効中断とは、一定の事由があったときに時効が中断することをいいます。その中断が終了した日の翌日から、改めて最初から時効が進行します(中断前に経過した期間は算入されません。)。
たとえば、以下の事由があると、時効が中断します。
・裁判上の請求
(ただし、訴えを取り下げた場合など一定の場合には時効中断の効力を生じません。)
・支払督促
(ただし、一定期間内に仮執行宣言の申立てをせず、支払督促が失効したら時効中断効も生じません。)
・差押え、仮差押え、仮処分
(一定事由発生により時効中断効が生じない、という場合があります。)
・承認
承認とは、時効の利益を受ける者が時効によって権利を失う者に対し、その権利の存在を知っている旨表示することです。取引先から適切な債務承認書をもらうことは時効中断事由に該当します。また、債務の一部であることを認めて一部弁済をすれば、債務全額について承認したことになります。
※裁判手続ではなく、単に書面で取引相手に支払請求することは、「催告」といい、「催告」後6ヶ月以内に、裁判上の請求など民法153条記載の措置を採らなければ時効中断効が生じません。この「催告」を繰り返しても、時効中断効は最初の1回目のみです。
債権の時効中断をはじめとする債権管理には、工夫が必要です。
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